■ きっかけ

• 世の中 Web 2.0 とか、Ajax とか次世代技術の話でいっぱいですね。
• 以前のコーヒーチェッカ作成した当時は、PC UNIX などはなくて、EWS4800 というワークワークステーションでした。ちなみに、いま、コーヒーチェッカを作ろうと思っても、パソコンはシリアル端子が無かったりして、困ったものです。
• 今回は、コーヒーチェッカもバージョンアップ(Ver:2.0)を図ってみましょう。
• さて、事前準備として、コーヒーメーカの電源オンオフをモニターする回路ですが、簡単で安全な方法を考えて、このような「通電ランプ付きスイッチ」を使用してみます。下は動作チェックをしている写真です。

  「通電ランプ(LED)付きスイッチ」を活用する

  

  次に、光っている LED をどのように検知するかですが、暗くなると点灯する「ナイトランプ」を流用します。たまたま、壊れたものがあったのでそれから部品(CDS)を取り出します。

  暗くなると点灯するナイトランプ

  壊れたナイトランプ

■ こんな感じで

• まず、CDS 素子を取り出します。CDS というのは光りを感じて抵抗が変化する素子で、実測してみると 100KΩ(暗)から 200Ω(明)程度変化しました。

  CDS セルを取り出す

  

• これを見掛け上のスイッチとして利用します。こちらの回路図の DCD と RTD に接続すれば、ソフトウェアで読みとることができます。
• 取り出した CDS はグルーガンで固定しておきます。

  スイッチ部分に CDS 素子を取り付ける

  

■ 組み立て

• コーヒーメーカの電源を延長する形で、センサー部分を中継させます。 CDS から２本のケーブルを伸ばして、先端に RS-232C コネクタ(9P)を接続しておきます。このような"裸"のままで危険ですから、適当なケースに入れておいて下さい。

  組み立てたところ

  

  配線全景

  

■ 測定

• シリアル通信端子のないパソコンでは、写真のような「USB RS-232C 変換ユニット」が必要になります。(ここでは FreeBSD/6.2R が前提なので)事前準備として、USB のシリアルポートを有効にするため、kernel オプションを付けてコンパイルしておきます。
  

  device      ucom
  device      uplcom
  device      uvscom
  device      uvisor
  device      uftdi
  

  USB RS-232C 変換ユニット

  

• コーヒーメーカがオンしているかは、こんなプログラム分かるはずです。
• 上のプログラムを走らせれば、結果が 0, 1 で表示されるので、これを保存しておき、こちらのプログラムを走らせれば、単なる結果 0, 1 の結果をブラウザで見える形式(HTML)にしてくれますから、オンオフ時間が簡単に分かります。このグラフの目盛(マーク)は 10 秒間隔になっています。赤色の長いオン時間が抽出時間で、短いのは保温時間です。

  

  (もしも、実際に試したい方のために、グラフ作成に必要な画像がここにあります)

• コーヒーメーカのヒータのオンオフ時間を計測して、確実に"抽出している 時間"を把握する必要があります。お持ちのコーヒーメーカでお試し下さい。

■ 感想・補足

• 今回の Ver:2.0 における"ミソ"は、AC100V の通電センサーに市販の「通電表示付きスイッチ」を使ったこと、USB タイプのシリアル通信を用いたこと、グラフ表示にブラウザを流用したこと、光センサーをリサイクルしたところでしょうかね。
• ちょっと、泥臭いところがなくなっちゃたかな。