真空管ラジオを修理してみる

懐かしい真空管ラジオの化粧直し
(2005-2-15)

■ きっかけ

人の趣味は色々ですから、ネットサーフィンをしていると真空管式ラジオのページに出食わしたりします。
こんなのを見てしまうともうダメです。早速入手したくなるところですが、オークションとかで組み立てキットを探してみても、まず出くわしませんね(時折は出品されてます)。そこで、動作するかしないか不明品をオークションで購入し、これを修理してみましょう。
ちなみに私は、真空管(ST管やMT管)のラジオの回路図(例えばこれ)については、その場で書いてみせることできるぐらいに暗記していたりするのです(笑)。
昔々、真空管のワイヤレスマイクを作ったりしました。家庭の100Vで動作するのだから本当にワイヤレスかどうか可笑しい話ですね。

■ こんな感じで

まずはオークションで物色です。好きなデザインを選んだり、サビの程度をみたり、出品者のコメントを読んだりして、そして購入の段階となります。真空管の種類にはST管とMT管とありますが、前者の方が古いタイプです。やっぱ魅力的なのはST管の方でしょう。
木製ケースとか、電源コードなどは後日の取り換え(修理)が可能ですから、それほど気にすることは無いでしょう。真空管も後日交換できます。一番恐いのがトランスの断線と電解コンデンサ不良、スピーカ(トランスとボイスコイル)不良と思われます。真空管ラジオの音を聴いてみたいという初心者の方は、"完動品"を求めた方がよろしいでしょう。
以下に、今回の大雑把な修理手順を書いてみました。実際に回路上(部品)の不良が有った場合には、真空管の動作を熟知していないと大変かも知れません。

■ 修理手順と写真

購入した真空管ラジオ(外観はそれほど悪くない)。届いた直後には真空管の揺れ止めに新聞紙が詰まっていたりした。
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中を覗くと、程度は上々。
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外観状態も良い感じ。
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銘板と回路図の様子。実際の回路図は重要であるが真空管の回路は複雑ではないので、他の機種の回路図から類推が可能である。
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木製ケースを塗替えたい場合は剥離材や塗装をする。剥離材を塗るとみるみる塗料が剥げる。
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木製ケースの塗装の様子。完全に塗料を取り去った状態と塗装中、塗装後。
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動作チェック中の写真。抵抗などは問題無かったがマジックアイは交換が必要だった。
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ところが地雷が待っていて、いじるたびに内部配線はボロボロになってしまった。交換可能な線は取り換えたのだが、トランスの引きだし線までがこのような危篤状態。(これ以上いじるのは止めておこう)
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スピーカの線を替えてエージング中の写真。組み立て後はマジックアイも動作している。
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■ 感想・補足

塗装後に組み立て直して、リビングに置いた様子。塗装の色味とかスプレー塗装の影響が出るので、木製ケースの塗装をするかしないかは、好みの分かれるところですね。思い返すと購入時点での"古さ"もそれはそれで味がありましたから。
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ラジオ全体の清掃についてはもう一つ重要な注意点があります。それは、ガラス面の清掃の仕方で、強い"汚れ落し(クリーナ)"を使うと、ダイアル文字自体も(かなり塗装が痛んでいる筈です)消えさってしまします。私の場合も"あぅ"となっちゃいました。
そして最後の問題は"良い音"が出るのか、"楽しめるラジオ"と思えるのかということでしょう。
う～む。。。。。少年時代の「懐かしい真空管ラジオ」とはそんなもんです。
ぼそっ。懐かしさに耐え切れなくて特別注文で買ってしまった2バンドST管ラジオのキット。